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2022.08.23

back number 2022.8.23 昌和だより Vol.12『鋼の原材料高騰から覗く、世界のエネルギー問題 その1』

  

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昌和だより Vol.12 昌和発條/サンエスばね
8月23日『鋼の原材料価格の高騰から覗く、世界のエネルギー問題 その1』

 

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こんにちは!
昌和発條製作所の羽根田です!

 

前回の配信では、鋼の製造方法を書きました。
▼バックナンバー2022.6.1『意外と知らない鉄(鋼)の材料と作り方』▼
https://showa-spring.com/2022/06/1128/

 

鋼の製造には二種類あって、
高炉法で使う”鉄鉱石”と”石炭(コークス)”、
電炉法で使う”鉄スクラップ”の価格が高騰しており、
それらが鋼価格に添加されている、と説明しました。

 

今回は、なぜこれらの原材料が高騰しているのか、
石炭と天然ガスの深い関係、また、そこから世界のエネルギー問題を二回の配信に分けて
紐解いていきます。

 

たくさんの記事を参照し、ボリュームがある内容となっていますが、
昨今の石炭や天然ガス事情について深く学べる内容になっておりますので、
空き時間に分けながらでも読んで頂けましたら、一つの知見にして頂けることかと思います。

 

 

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まず日本において鋼の原材料価格に影響を与えるのは、海外における鋼と石炭の需要です。
日本は鉄鉱石や石炭を国内で得ることが出来ないので輸入に頼っており、
海外の需要が急増するなど、需給のバランスが崩れると取引価格が上昇します。
他国に資源を依存している日本は、世界でそれらの争奪戦が起きると苦境に立たされやすいのです。

 

鉄鉱石の高騰については、コロナ禍からいち早く経済活動を再開した中国の存在が大きいようで、
大規模なインフラ整備を政策として実施していたり、とにかく国内の鋼の需要が高まっているそうです。

 

また、電炉法で使われる鉄スクラップは日本国内でも豊富に確保できますが、
日本国内よりも高く買ってくれる国があれば、当然そっちに売ってしまう方がお金になるので、
海外輸出が選択され、結果として国内の価格が引き上げられてしまうわけです。

 

 

そして今回はこちらの話がメインになるのですが、
エネルギー源としても重宝される石炭の高騰については、要因がかなり根の深いものになっており、
そして石炭の価格高騰を説明する上で、中国の脱炭素政策と
新型コロナウイルスのパンデミックによる経済の冷え込みについて話すことが欠かせません。

 

まず、近年、脱炭素化社会に向けた動きが世界的に推進されていることは
皆さん周知の通りだと思います。CO₂を減らし、地球温暖化等の気候変動を止めたいのは
全世界の願いですよね。

 

中国は2018年頃から北京オリンピック開催に向けて、国をあげての環境シフト政策、
”青空作戦”(ざっくり言えば石炭を抑制して国内の空気をきれいにする政策)を打ち出し、
実際にそれを急進させていきました。発電や鉱工業生産等のさまざまな産業で、
二酸化炭素の排出が少ない天然ガス火力へのシフトが進められました。

 

中国は天然ガスを主に国内生産やロシアからのパイプラインで調達していますが使用量が多く、
国内生産とパイプラインだけではまかないきれず海外輸入のLNG(液化天然ガス)調達を増やしました。
これはLNGの大きな需要となり、世界的なLNGの価格の高騰にも繋がっています。

 

※LNG:天然ガスは-162℃程度にまで冷却すると液体になり、体積が600分の1にまで減ります。
そのためLNGは天然ガスの大量輸送・貯蔵に大変適しています。日本は天然ガスを海外からの
LNG輸入に依存していいます。

 

元々中国国内の発電所の主要電源は石炭火力で、世界の石炭発電能力の約半分を抱え、
世界の石炭消費の約3分の1を占めています。
2020年の時点では中国ではエネルギー消費量の約60%を石炭が占めていおり、
一方、天然ガスは8~9%程度、そのうちのたった3割程度がLNGで、
国内のエネルギー消費の3約%にしか満たないのです。それでも国の規模が大きいので、
2021年の中国のLNG輸入量は約8140万トンとなり、
1970年代からずっとLNG輸入量世界一だった日本の約7500万トンを上回るほどになりました。

 

もちろん、それでも中国の発電は石炭火力がダントツの1位であり、
実はその次に水力発電をはじめとした自然エネルギーの発電量が25%以上を占めていて、
クリーンエネルギー体制の構築も進んでいます。

 

でも、それならなぜ中国は既存の石炭火力やクリーンエネルギー、国内に天然ガスもありながら
海外からLNGを輸入しないといけないほどエネルギー不足に陥ったのでしょうか…

 

 

核心に迫る部分は次回(明日)の配信でお話していきます。
ここから新型コロナウイルスの感染拡大やウクライナ情勢が関わってきます。

 

 

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