そのねじりばね、丸線より異形線が良いのでは!?
ーばね部の省スペース化・ばねの長寿命化・製品の小型化・ばねの強力化ーねじりばね
ねじって使う“ばね”のこと。通常ばねは円形の線材である丸線で作られています。クリップやニッパー、郵便ポスト、ばね付き蝶番などが分かりやすい用途で、ばねの使われ方がイメージしやすいかと思います。車のバックドアや炊飯器のような、重い扉や蓋の開閉をサポートしたりもします。
異形線ねじりばねとは
“ばね”の線材の形状が丸線ではなく、四角形や楕円などのような形状であるものを異形線といいます。この異形線で製造したキックバネ/トーションバネのことを異形線ねじりばねといいます。当社はその中でも、特に角線と呼ばれる正方形や長方形、台形などの四角形状の線材を使った角線ねじりばねと呼ばれるばねの製造を得意としています。
※ねじりばね以外(圧縮ばね・引張ばね)も対応可能ですのでご相談くださいませ。
異形線ねじりばねの改善例
1.省スペース・軽量化
丸線より弾性エネルギーを多く蓄えられる角線(特に長方形)を使用することで自由長を短くし、ばねの小型化・軽量化を実現可能です。
2.巻数増による長寿命化
長方形の角線を上手く活用すれば、同じサイズのままパワーを落とさずに巻き数を増やし、材料への負荷を減らすことで寿命を向上させることが可能です。
3.同サイズで強力化
同じスペースで収まる同サイズのばねでも、角線で作ることで丸線よりもトルクを大きくできます。長方形の角線を使えばさらにパワーアップが可能。
異形線ねじりばねが活用されています
ニッパーなどの工具 クリップ・文房具など
通常の丸線ねじりばねを使用していたものを異形線(角線)ねじりばねに変更することで、ばねのパワーを保ちつつ、ばねの長寿命化を可能にします。50%以上伸びた例も。
レバーなど
ドアノブや二輪車のブレーキなど、レバーが付いているようなものにも大抵ねじりばねが使われており、ばねの省スペース化などに異形線(角線)ねじりばねが貢献しています。
蓋・扉・窓など
様々な扉や蓋の開閉をサポートする機構(重さを緩和させたり、ゆっくり開閉させる機構など)に省スペースでもパワーを発揮する角線ねじりばねが多く使われています。ドアクローザー、トイレの蓋や便座、TVボードなどの下向き扉、他にも電化製品や機械設備などにも使用されています。
上げ下げ窓
上げ下げ窓(ギロチン窓)を任意の位置で保持するための”バランサー”という機構にも、異形線ねじりばねの一種が使用されています。
お客様のニーズに沿った異形線ねじりばね製作
大手部品メーカーとの長年の実績により培われた、異形線ねじりばねに特化した技術や装備。素早い試作対応がウリです。
理想の提案
お客様のご要望に合った角線ねじりばねを設計、ご提案
様々な材質に対応
ピアノ線やばね硬銅線はもちろん、SUSやエナメル線などの銅線まで様々な材質の角線を製作
素早い対応
角線の在庫や加工用ツールを取り揃えており、素早い対応が可能
安定の供給
多数の仕入れ先様とのお取引があり、在庫がないサイズでも約2~6週程度で入荷可能
豊富なサイズ
最小0.35~3.5mm(長方形も対応可)の幅広いサイズに対応 ※その他のサイズも一度ご相談ください
巧みな技術で線材を複雑な形状のばねに加工、様々な難加工に対応します
短いアームの成形が得意
アームをコイル端から直角に軸方向へ立ち上げています。この加工は、機械や加工用ツールへの負荷が大きいので、ばね屋にも敬遠されがちな難加工です。また写真のねじりばねは、先端の径を絞り込むことで穴や筒状スペースに収まりやすくしています。
様々な形状の角線ばねを製作可能
※ねじりばね以外(圧縮ばね・引張ばね)も対応可能ですのでご相談くださいませ。